- #工務店
池田 英美さん
設計本部 アドバンストデザイン部門
BIM推進担当 BIM T echnical Lead
これからの建築業界、
キーワードはデジタライゼーション。
建築業界は、自動車産業と比較して生産性が低い業界といわれています。言い換えると、作業の自動化やロボット化が遅れている業界ということですが、昨今BIM(Building Information Modeling)の普及により、一挙にデジタル化に向かおうとしています。人によって理解度に違いがある2次元の図面をベースにした今までの“打ち合わせ”から、3次元モデルを使ったコミュニケーションに置き換えることで、設計者のイメージを早期から関係者間で共有でき、構造設計や設備設計情報のほか、コストや仕上げなど、付随する情報もすべてデジタルデータで管理します。その共有する3次元モデルを基に建築性能、意匠、構造、干渉チェック、環境性能、解析などのシミュレーションと検証を繰り返し、高品質なプロジェクトを成し遂げるというワークフローが今後の建築の主流となっていくでしょう。
建築業界が次世代のキミたちに期待することは…。
建築に携わるための技術や知識を学ぶとともに、データマインドをしっかり持ってもらいたいと思っています。東京オリンピックや大阪万博など、今後日本ではグローバルなイベントが目白押し。大勢の人の流れを予測し、温度やエレベーターの動きなどを自動制御できるようなデジタル化された建築物が必要になってきます。普段の生活からデジタルデバイスの使用に慣れている皆さんだからこそ、建築の世界にもデジタルの手法を持ち込んでほしいと思いますし、逆に皆さんにはデータを自在に使える能力を発揮することが期待されています。BIMは先進のヨーロッパ諸国に加え、アジアやオーストラリアで急速に発展しています。最先端のBIMの技術に日本特有のきめ細かさを兼ね備えた建築技術者として、世界の舞台で競い合えるような人材が日本の建築業界をリードしてくれる日を楽しみにしています。